オウンドメディアとは?成功事例と3種類の収益化の仕方を説明する

オウンドメディアの画像

オウンドメディアって何でしょうね?
ネットで調べてみると、いろいろな説明が見つかるけれど、何だか意味がよく分からないし、見るサイトによって説明が違っていたりします。

そこでこの記事では、「オウンドメディアとは何か」について、分かりやすい言葉でスパッ!と説明します。

オウンドメディアとは

オウンドメディア(owned media)とは、企業や個人が所有するメディアを意味しており、特に自社(自分)で記事を投稿するなど、管理・運営できるメディアを指しています。
オウンドメディアには、ウェブサイト、ブログ、メルマガ、ツイッター、Facebookなどが含まれます。

ソーシャルメディアの概念

ツイッターやFacebookなどは、他社が運営するサービスなので、所有(owned)しているわけではありませんが、自分で情報を発信できるため、オウンドメディアに分類されます。

オウンドメディアに対して、「ペイドメディア」(paid media)と「アーンドメディア」(earned media)という言葉があります。

ペイドメディアとは、オンライン広告など、お金を支払う必要のあるメディアのことです。
アーンドメディアとは、口コミサイトやレビューサイトなど、商品の販売元とは別の企業・個人が運営するメディアを指します。

パンダくん
パンダくん
FacebookやTwitterはアーンドメディアだって書いてあるブログがあったよ。
ライオンさん
ライオンさん
それは間違いや。

自分で記事を投稿できるのはオウンドメディア!

Wikipediaにも書いてあるで。

日本では、一般的にオウンドメディアと言うと、大規模なブログのようなサイトを指すことが多いようです。
そこで、この記事でも大規模なブログのようなサイトという意味でオウンドメディアについて説明します。

パソコンとスマホ

オウンドメディアの目的

オウンドメディアの目的は、大きく分けて以下の3つがあります。

  • 幅広く集客する
  • 企業や商品のブランディングをする
  • SEOの効果を狙う

以下に、それぞれについて詳しく説明します。

1.幅広く集客する

1つ目は、商品を販売するための集客範囲を広めることです。

たとえば、あなたがコーヒー豆を販売するネットショップを運営しているとします。
この場合、当然、コーヒー豆を売るためのショップを運営しているわけですが、このショップに集客するための手段としては、広告を出すか、「コーヒー豆 通販」など、コーヒー豆を買う気満々の人だけしか集めることができません。

そこで、このネットショップとは別に(または同じドメイン内に)オウンドメディアを立ち上げて、コーヒー豆の選び方、美味しいコーヒーの淹れ方など、コーヒー好きのための役立ち情報を提供します。

コーヒーショップとオウンドメディア

このオウンドメディアを訪問した人は、記事を読んで満足すると、このメディアに貼られている広告をクリックして、ネットショップに移動し、コーヒーを買ってくれる可能性があります。

つまり、コーヒーのネットショップだけでは、今すぐコーヒーを買いたい「今すぐ客」だけしか集客できなかったのに対して、オウンドメディアを運営することで、将来的にコーヒーを買うかもしれない「潜在顧客」を取り込むことができます。

もちろん、直接的に商品を販売するだけではなく、メールマガジンに登録してもらったり、問い合わせを集めたりすることもできます。

2.企業や商品のブランディングをする

2つ目の目的は、企業や製品のブランディングを確立することです。

一般的に、企業のウェブサイトでは、製品・サービスの紹介や企業の沿革、採用情報など、比較的、固定された情報が提供されています。
こうした情報は、企業や製品を紹介するためには必要ですが、どちらかと言えば無機質なカタログ的なイメージがあります。

笑顔で働く人

一方、オウンドメディアでは、従業員が働いている画像を掲載したり、製品開発における従業員の意気込みを載せるなどして、企業ウェブサイトだけでは語り切れない企業や従業員の「思い」を届けることができます。

こうした情報を提供することで、もともとユーザーにとっては無機質な企業が、より身近な会社に感じられるようになり、ひいては企業や商品のブランディングと商品販売につなげることができます。

3.SEOの効果を狙う

オウンドメディアの3つ目の目的は、企業ウェブサイトのSEO効果を狙ったものです。

SEOとは、検索エンジン最適化のことで、要するに、GoogleやYahooで検索したときに、検索結果の上位に表示されることを目的として、オウンドメディアを使います。

search

たとえば、企業ウェブサイトを立ち上げた場合、会社情報や製品情報を載せることになります。
しかし、それだけでは、なかなか検索結果の上位に入ることはできません。

そこで、ウェブサイトの一部としてオウンドメディアを立ち上げて、お役立ち情報をたくさん発信します。
近年の検索エンジンの傾向として、読者にとって有益な情報を提供しているウェブサイトは検索結果の上位に表示されます。
そのため、オウンドメディアで有益な情報を発信している企業サイトも、検索結果の上位に表示されやすくなります。

個人でも運用できるの?

オウンドメディアというと、企業が運営する大規模サイトというイメージがあるかもしれませんね。
でも、オウンドメディアは個人でも運営することができます。

たとえば、先ほど例としてあげたコーヒーショップのように、個人が経営しているネットショップに集客する目的で、オウンドメディアを活用することができます。

また、コンサルタントが集客用のページに加えて、仕事のノウハウをたくさん提供するオウンドメディアを作って、より幅広く集客するということも考えられます。

オウンドメディアを個人で運営する場合、記事作成にかけられる時間に制限があるため、企業が運営するメディアと比べると小規模になりがちです。
でも、個人の個性を出すことで、企業が運営するメディアより魅力的で読者の共感を得られるメディアを作ることができます。

オウンドメディアの事例

それでは、実際にオウンドメディアの事例を紹介します。
ここで紹介するのは、オンライン英会話で有名なDMM英会話です。

DMM英会話のウェブサイトでは、DMM英会話の特徴、講師、他社との比較など、DMM英会話についての情報が掲載されています。

しかし、こうした情報は他の英会話スクールのウェブサイトにも掲載されているため、他の英会話スクールのウェブサイトを押しのけて検索結果の上位に表示させることは困難です。

また、今まさに英会話スクールを探している「今すぐ客」だけしか集客することができません。

そこで、DMM英会話のウェブサイト内にオウンドメディアを立ち上げて、英語学習者に役立つ情報を大量に発信されています。

上の記事では、中学生のときに英語で挫折した人に役立つ情報を発信することで、将来的にDMM英会話を受講する「見込み客」を取り込んでいます。

記事を下まで読むと、下の方に以下のようにDMM英会話に誘導する広告が張られています。

dmm英会話のバナー

記事を読んで満足した読者が、DMM英会話に興味を持って、入会してくれることを狙った広告です。

また、有益な情報を発信することで、DMM英会話のウェブサイトが検索エンジンで上位に表示されるようになります。

DMM英会話ブログは、記事の品質・量ともに、たいへん優れたオウンドメディアであると言えます。

オウンドメディアのメリットとデメリット

ここまで読んできたら、オウンドメディアにはメリットばかりのように思えるかもしれませんが、デメリットもあります。
そこで、ここではオウンドメディアのメリットとデメリットについてお話します。

メリットとデメリット

メリット

オウンドメディアの一番のメリットは、一度メディアが軌道に乗れば、お金をかけずに効果を発揮し続けてくれるということです。

オウンドメディアを集客に使うにしてもSEO効果を期待するにしても、メディアのメンテナンスをしっかりしておけば、わずかな維持費だけで維持することができます。

デメリット

オウンドメディアのデメリットは、効果が出てくるまでに時間がかかるということです。

オウンドメディアを立ち上げてから、GoogleやYahooなどの検索エンジンで評価されるまでに、数か月~2年くらいの単位で時間がかかります。
このため、今すぐ結果を出したいというときには役に立ちません。

オウンドメディアを運営するときは、長期的な展望に立って運営する必要があります。

オウンドメディアの作り方

それでは、オウンドメディアの作り方について説明します。

WordPressを使う。

オウンドメディアを作るのに決まったルールはありませんが、WordPressを使うのがおすすめです。
WordPressとは、インターネット上にブログ形式の記事を掲載できるシステムのことで、プログラミングなどの専門知識がなくても、見栄えのいいサイトを作ることができます。

ビジネスニュースのブログ

基本的に、無料ブログと同じように、最初にオウンドメディアのタイトルなどを設定したら、後は記事を入力するだけなので、誰でも簡単に運営することができます。

WordPressを使うには、レンタルサーバーと契約して、WordPressをインストールするだけです。
「WordPressをインストールする」という部分が難しそうに思えるかもしれませんが、WordPress対応のレンタルサーバーを使えば、実際の作業は、ポチっ!とボタンを押すだけで完了します。

ちなみに、この副業パンダはWPXというWordPress専用のレンタルサーバーを使っています。
WPXなら、1か月1000円でオウンドメディアの運用に必要な機能を一通り使えるのでおすすめです。

⇒WPXの公式サイトはこちら

オウンドメディアを運営する目的を決める。

太陽と左手

オウンドメディアを運営する目的は、1)ネットショップに見込み客を集める、2)メルマガの読者を増やす、3)会社のブランディングをする、など、何でもかまいません。

たとえば、私が運営しているオウンドメディアに、英語を学ぶ社会人向けに情報を提供するメディアがあります。
このメディアは、メールマガジンの読者を集めることを目的としています。

そして、メールマガジンに登録した読者にお役立ち情報を発信しながら、商品を紹介するという形で利益を出しています。

目的に合った記事を作る。

オウンドメディアに掲載する記事はすべて、メディアを運営する目的に合ったものでなければいけません。

たとえば、英語学習者向けのメディアを運営していて、メルマガの読者を集めたいなら、英会話フレーズ、英語の勉強法、留学情報などについて記事を書きます。

パソコンと手

記事に個性を出すことは大切ですが、「今日、ママ友とランチをしました」のようなメディアの目的に関係ないことを記事にしてはいけません(グルメ情報を提供するメディアの場合は別ですが)。

あくまで、そのメディアの目的に合った記事に限定して書いていきます。

読者のニーズを満たす

「目的に合った記事を作る」ですでにお伝えしましたが、オウンドメディアに掲載する記事はすべて、読者のニーズを満たすものでなければなりません。

たとえば、検索エンジンで「コーヒーの淹れ方」と検索した人に提供する情報は、コーヒーの淹れ方について詳しく解説した記事である必要があります。

5つ星

記事作成の鉄則は、読者の悩みをスッキリ解決する記事を書くことです。

読者の悩みに関係ないことをダラダラと書いたり、引っ張るだけ引っ張って、結局、読者が知りたいことが書かれていない記事では、読者に嫌われてしまいます。

読者に嫌われる記事を書いていたら、オウンドメディアを運営する目的が何であれ、好ましい効果は期待できません。

必ず、読者の悩みを解決して満足してもらえる記事を書くように心がけましょう。

長期的に育てていく。

オウンドメディアの効果を感じられるまでには、早くても数か月、たいていの場合は1年くらいの期間がかかります。

これは、オウンドメディアを作ってから、Googleなどの検索エンジンに評価されて、検索結果の上位に表示され始めるまでに時間がかかるからです。

最初の3か月以内に効果を実感できることは、ほとんどありません。

残念なことに、たいていの人は、2~3か月後には何らかの結果を見たいと感じるため、3か月ほど運営して結果が出なければ、そこで辞めてしまいます。

右上がりのグラフ

でも、オウンドメディアの効果が出てくるのはもっと後のことなので、3か月で辞めてしまっては、その3か月間の労力がムダになります。

オウンドメディアの効果が出てくるまでには時間がかかります。
でも、いったん軌道に乗ると、運営費や手間をあまりかけなくても、継続して利益を生み出してくれます。

ですので、短期的に結果を求めるのではなく、長期的な視点で運営する必要があります。

オウンドメディアでのマネタイズの仕方

パソコンと金貨

ここでは、オウンドメディアのマネタイズの仕方(金銭的な利益の生み出し方)について説明します。

オウンドメディアをマネタイズするには、大きく分けて以下の3つの方法があります。

  • 商品を販売するページに誘導する。
  • メルマガに登録してもらいメルマガで商品を売る。
  • AdSense広告を貼る。

以下に、それぞれについて詳しく説明します。

商品を販売するページに誘導する。

これは、すでに紹介したコーヒーショップのパターンで、「コーヒーに興味はあるけれど、今すぐコーヒーを買いたいわけではない読者」をコーヒーショップに誘導します。

コーヒーショップとオウンドメディア

誘導先のページは、上の図のようにネットショップでもかまいませんし、下の図のように特定の商品を販売するページでもかまいません。

オウンドメディアからコーヒーを販売する流れ

メールマガジンで商品を売る。

値段が高額でない商品の場合や、有名ブランドの商品を売る場合は、上記のように、いきなり販売ページに誘導しても商品は売れます。

でも、数万円~数十万円の高額商品や、世間であまり知られていない商品(自分のコンサルティングサービスなど)を販売する場合は、いきなり商品を紹介しても、あまり売れません。

スマートフォンとメール

そうした場合は、最初は無料のメールマガジンに登録してもらいます。

メールマガジンでは、オウンドメディアより濃い情報を提供したり、個人的な考えを伝えるなどして、読者との関係を深めることに努めます。

そして、読者との信頼性が十分に深まった時点で商品を紹介します。

メールマガジンを発行することには、高額な商品でも売れる以外にも、以下のようなメリットがあります。

  • 同じ読者に次々と異なる商品を紹介できる。
  • 自分のタイミングで商品を売ることができる。

また、ネットショップで販売する場合、お客さんがショップを訪問してくれるのを待つという「待ち」の商売になります。

でも、メールマガジンを運営すると、売りたい商品を売りたいタイミングで、メールマガジンを通じて、繰り返し紹介することができます。

こうした理由から、一般的に、いきなり商品を売るより、メールマガジンを通じて売る方が、大きな利益を出しやすくなります。

アドセンス広告を載せる。

アドセンス(AdSense)とは、Googleが運営する広告配信サービスのことです。
以下のような広告を見たことがあるのではないでしょうか?

アドセンス広告

アドセンス広告をオウンドメディアに掲載しておくと、読者が広告をクリックするたびに、オウンドメディアの運営者に数十円の報酬が支払われます。

アドセンス広告には、インターネットを通じて、会社員や主婦、学生など、誰でも申し込むことができます。
手軽に始められるので、お小遣いがほしい会社員などに人気です。

⇒アドセンスの公式サイトはこちら

アドセンス広告で得られる収益は、月10万ページビュー(1か月に10万記事読まれる)ごとに3万円くらいと言われています(記事の出来によって変わります)。

販売ページに誘導して商品を販売したり、メールマガジンで商品を販売したりするのと比べると、利益は数分の一になってしまいます。

でも、広告をクリックされるだけで利益が発生するため、商品販売やメルマガ運営の手間がかかりません。
その分、オウンドメディアのコンテンツを充実させることに集中できます。

アドセンスは、利益は少ないけれど、手間がかからないという点で、副業でオウンドメディアを運営する人に向いています。

まとめ

この記事では、「オウンドメディアとは何か?」から始まって、オウンドメディアの作り方まで説明しました。

オウンドメディアは、検索エンジンによって評価されて収益を生み出すまでに、長い時間がかかります。
そのため、個人で運営する場合は、ついつい3か月くらい頑張ったところで挫折してしまいがちです。

でも、良質な情報を提供することを意識して続ければ、必ず結果は付いてきます。
すぐに結果が出ないからといって諦めずに、根気よく続けてください。

ちなみに、私自身は、とあるオウンドメディア講座に参加して、オウンドメディアの作り方を学びました。

まったくのゼロから作り始めたメディアで、おかげで1か月200万円以上の売り上げが発生するまでに成長しました。

我流でやってもいい結果を出すのは難しいので、すでに結果が出ることが分かっている方法を学ぶのがおすすめです。